総勢27名のボランティアメンバーで15基を建立。

神社の鳥居を建てるボランティアなんて、一体どんな風にするのだろう。

このテーマにとても惹かれ、ボランティア活動に志願してみることにした。

神域でのボランティアワーク

久方ぶりのボランティア活動に参加してとても良かった。

6月前半、滋賀県のとある霊験あらたかな古刹神社の神域で、鳥居を建立するボランティアワークがあった。かなり以前に参詣したことのある由緒あるお宮さんで御縁があり、また懐かしさもあった。鳥居の建立とはなかなか経験できないことだという好奇心も相俟って馳せ参じ、参加させて頂くことにした。

直近の天気予報ではあいにくずっと雨模様のはずだっだが、この日は晴れ間も出て不思議と全く雨は降らなかった。新緑の森林での作業で、この季節ならではの空気感がとても涼しく心地よかった。


建て方の親方を含む総勢27名で臨んだが、自分は初めてで造作などとても手伝えないので、既に加工され運び込まれた白木の御柱を順に運び降ろす仕事に就いた。老若男女が参加できる下地と配慮があり、それぞれマイペースで作業できて、初参加でも受け入れてもらえて良かった。


部材はあらかじめ正確に加工されており、また運搬器材も専用に手作りされたものを使用した。作業はスムーズに進んでいるように見えたが、やはり大変なのは建て方の方々。

昔ながらの原始的な工法で、9年毎に立て替えされる白木の鳥居であり、周囲の樹木などの障害物もあるため、真っ直ぐに建てていくのがなかなか至難の業のようであった。


仲間同士チームプレイで協力し合い「右が高い!」「左が低い!」などと声を掛け合いながら微調整に次ぐ微調整を繰り返し、ずいずいと組み立てられていった。

御柱を1本ずつ運び降ろして、遂に15基の鳥居を建立

光のトンネルを抜けると峻厳な巨岩磐座群の神仙世界へ。

朝7時頃から始まった作業も後になるほどペースが上がっていき、あっという間に15基が見事に建立されていった。休憩を挟みながら、鳥居の足を固定するための石を山の中に取りに入ったりなど様々な行程を経たが、後片付けまで含めて、なんと午前中で完了した。


最後にみんなで集まって、親方の作業終了の挨拶がはじまるとき、時計台がちょうど正午を知らせる鐘を鳴らした。そのタイミングの良さにも驚いた。何と段取りの良かったことだろう。


お弁当タイムも全く疲れ知らずで、却って心身共に軽く、元気になってきた。


金銭や営利を目的としない労働の対価とは爽快感しかないのだ。これがボランティアの醍醐味といえる。人の行動の原点である、助け合い、支え合いを基本とした一体的な感覚を取り戻せる良い機会ともなった。


メンバーと別れたあと、見事に組み上げられた鳥居をくぐって長い石段を登り、峻厳な巨石の磐座群が聳える古式ゆかしい社殿を参拝して、勝ち運を授かった後、帰路に着いた。


事故や怪我をする人も無く、ボランティア活動を修められたことは、本当に良かったと思う。すっきりとした爽やかな感謝の気持ちになって帰った。

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金銭や営利を目的としない労働の対価とは爽快感しかないのだ。メンバーたちと一体感や喜びを分かち合えることがボランティアの醍醐味といえる。

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