はじめて実を結んだ、わが家の茂木ビワの木。

桃栗三年柿八年などと言われるが、田舎の家の枇杷の木は、何年くらいかかるのだろう。

そう思いながら植樹して5年が過ぎたが、ようやくはじめて実を結んでくれた。

ビワは薬効植物の王様

以前、ビワの葉温灸について調べていた折に、この植物の素晴らしさを知った。
ビワは中国では、大薬王樹(だいやくおうじゅ)と言われているそうだ。

6月半ば過ぎ、苗木を植樹してから5年が過ぎた、茂木ビワの木が成長してようやく実を結んだ。それを見つけたとき、お恥ずかしい限りだが、はじめての事でとても驚いた。
これまでは、葉っぱだけでも値打ちがあると思い、お茶に煎じたりして飲んできたが、まさか!こんなに早く実を結んでくれるとは!

正直うれしかった。

植樹してから5年になるが、当初は背が低かったため、夜の間に野生の鹿に葉を全部食べられたりして、もう駄目かと何度も諦めかけた。敵も然る者、鹿にとっても薬効が高い栄養源とよくわかっているようだ。

そのうちに、彼女が畑の周りに一生懸命に移植してくれた紫蘇が大繁殖した年が2、3年つづいた。夏場から晩秋にかけて、ビワの木の根元から一帯も高さ1メートル程の紫蘇の群落に覆い尽くされるということが起こった。鹿はどうも紫蘇が苦手なようで、しばらくビワの木に近づかなくなった。その間隙を縫って、茂木ビワの木は見事に背丈を伸長させて、高さ2メートル以上になった。すごい生命力だ。

それでも植生の変化で紫蘇の勢いが治まってくると、鹿はまた首が届く範囲のビワの葉っぱをムシャムシャ食べてしまうのだった。茂木ビワと一緒に、田中ビワとクイーン長崎(福原)も植樹したが同じく、辛うじて命脈を保っている状態だ。

九死に一生を得た、茂木ビワの木の結実

茂木ビワの実はほんの一房だったが、たわわに実って有り難かった。

今年の春になって、仕方なく畑の周りに鹿よけのテーピングを張り巡らせた。高いところに葉っぱを繁らせるようになった、茂木ビワの木の周辺もガードを固めておいて良かった。

野生動物の受難に遭いながらも九死に一生得てきた茂木ビワの果実は、ほんの一房だけだったが、有り難い気持ちで一杯になった。

採取する時も、少し早いのではないかと迷ったが、このままだと鳥についばまれたり、虫が食べてしまうのではないかと思いきった。

茂木ビワの果実はエネルギーの塊

はじめて採取できた茂木ビワの果実は、やはり酸っぱかった

はじめて採取できた茂木ビワの果実は、やはりかなり酸っぱかった。冷蔵庫で比較的長く貯蔵出来るが、追熟はしないそうだ。それでも自分にとっては上出来だ。

生命を振り絞って与えてくれたエネルギーの塊。植物の真心を感じてとても嬉しかった。


身近な自然から気づいた事

ビワは薬効植物の王様

野生動物の受難に遭いながらも九死に一生得てきた茂木ビワの果実は、ほんの一房だけだったが、有り難い気持ちで一杯になった。

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