好奇心旺盛な1羽のツバメの子供が、家の中に入ってきた。

田舎の家で、今年初めての快挙となった1シーズンに3回の出産から巣立ちを終え、ツバメの子供たちが無事に飛び去って行った。

春先から賑やかだったツバメの子育て奮闘記も、ようやく幕を閉じ、こちらとしてもほっとしていた。

空っぽの巣を後に残して

この時期に前代未聞の超大型台風7号が、まさかの近畿エリア全域に直撃する前の週に、ツバメの子供たちは無事に巣立ってくれていた。空っぽの巣を後に残して、こちらとしてもようやく落ち着いた。


残された巣を見上げながら、嬉しいやら寂しいやら。でも何事も無く、今年もうちから無事に飛んでくれて良かった。また来年帰ってくるのを楽しみにに待とう、もう会えないだろうなと寂しく思っていた。すると、まだ近くに居るみたいであの子供たちの声がした。

巣立ちのあいさつにやって来たツバメの子

巣立ちのあいさつにやって来たツバメ。なんとも愛らしい。

巣立ちしたばかりで、まだ産まれた巣が恋しいのか、時々様子を見に帰って来ているようで声がする。


ともあれ、こちらは彼らの営みの邪魔をしないようにスペースを提供し、ペットシーツを交換するなどの役目も終えられたので、ほっと一息ついていると、好奇心旺盛な1羽のツバメの子供が家の中に入ってきた。普段は滅多にない事なのだが、風で玄関のれんが舞い上げられたタイミングよろしく、勢いに乗って入ってしまったのだろう。


うわーおぉ!何というタイミングの良さだ!


こちらの気持ちを汲み取ってくれたのか、ツバメの子供と別れのあいさつを交わせるなんて!こんな事も初めてだ!

頭を撫でてあげると、リラックス・モード

よく来たねと頭や背中を撫でてあげると、リラックス・モードに入った。

ツバメが人間にとっていくら身近な存在とは言え、野鳥とこんなに至近距離で触れ合うのは初めてだ。


完全に手を放すとすぐに飛んでしまうと思い、手の力を緩めて、親指の先でやさしく頭や背中を撫でてあげると、ツバメの子供もリラックス・モードに入った。


そのボディは、まるでグライダーみたいに、本当に軽くしなやかで何処までも繊細だ。そしてあまりにも愛らしいので、しばし別れを惜しんで話しかけたのはこちらの方。


生命というものは何と健気なものだろう。この小さな子が、これから自力で数千キロも旅をするとは!

さようなら、また帰っておいで

さようなら、また帰ってくる日が楽しみだ。

あまりにも小さく愛らしくて名残惜しいが、もうお別れだ。

あいさつに来てくれて、ありがとう!

私は彼に名前をつけた。夏の太陽のように光り輝く子、テル彦だ。1羽の野鳥に名前をつけるなんて、余計なお世話かも知れないが、その方が呼びやすいし、友情をわかち合いやすい。


もしかしたら魂は、人間よりはるかに霊格の高い存在かも知れないのだ。

テル彦との約束

テル彦の身体はオーラを放ち、パッとあざやかに飛び去った。

テル彦の身体がオーラを放ち、私の左手が開いた瞬間、彼はパッとあざやかに飛び去った。


うちの子、テル彦よ!

大空高く飛翔して、この常闇の地球をあまねく照らしておくれ!

50世紀の未来まで!


あなたのことは決して忘れない!約束する!

だから、きっとまた帰っておいで!


テルーっ!さようなら、また会おう!


身近な自然から気づいた事

ツバメの子供との触れ合い

そのボディは、まるでグライダーみたいに、本当に軽くしなやかで何処までも繊細だ。
生命というものは何と健気なものだろう。この小さな子供が、これから自力で数千キロも旅をするとは!

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