今夏の記録的な猛暑日は、止まるところを知らず、残暑御見舞いどころか、また暑さが逆戻りするのだとか。季節は確実に巡ってきていると思うのだが、この異常な暑さの正体は何だったのだろうか。
立秋を過ぎ、ようやく秋の気配が立ちこめてきて、朝晩は過ごしやすくなり、ほっと一息。
田舎の家のささやかな畑では、昼夜の寒暖差から朝露もたっぷりと付いて、植物たちも少し元気を取り戻し始めた。
この記事の目次
青紫蘇|朝露もたっぷり元気を取り戻した
畑の青紫蘇(あおじそ)が元気を取り戻し始めた。今年は赤紫蘇(あかじそ)も出て、少し移植したのがだんだん大きくなり出した。繁殖力が強く、一時、畑とその周りが青紫蘇で覆われた年もあった。
青紫蘇の背丈が1メートルほどに伸びて群生しだすと、葉で覆われた内部の環境は小さな森のようになる。ほとんど雑草が抑えられて、土も敷き草も黒々として均整がとれ、空間は清浄な雰囲気だ。また小さな花を無数に付けだすと、それが少しずつ地面に落ちて土に散りばめられ、本当に美しい。
青紫蘇にはたくさんの恩恵と利点があって、これまで私たちは随分と助けられてきた。また薬効植物でもあるので、特に自家製の紫蘇ジュースは大好きだ。優しくてシンプルで飲みやすく心身を整えてくれる。
大浦ゴボウ|自生し種子を付けた
3年くらい前に、京丹後の有機農家さんから買った、大浦ゴボウの本体を、栗の木の袂に埋めておいた。
それ以降、毎年芽を出し、葉を広げる。収穫もせずそのまんまにしていると、今年は随分と背を伸ばし、その先に種子を付けた。とても精細な茶褐色だ。
百日紅(サルスベリ)|ちりめんのような可憐な花
百日紅(サルスベリ)はもともと前庭で切られてしまったのが、どおいう経緯か、少し離れたところから急に出てきて伸びだした。
まだ木と呼べないくらい低くて小さいが、今年はたくさん花を付けている。枝を方々に広げて垂らし、地面につきそうな先の方から順に咲き出す紅花は、ちりめんのようにとても繊細だ。
夏の残照|処暑|天地始粛(てんちはじめてしゅくす)
今年の夏は本当に暑かった。私たちと共に生き、小さな昆虫や植物たちもよく耐え忍んで、自らの生をまっとうしてくれた。
みんなそれぞれの役割を終えて、ふる里の土に帰っていき、また新たな生命へとバトンを繋いでゆく。
夏の残照とともに、秋の気配が、山から降りてきた。一日の終わり、夕暮れどきは一番心地よい時間帯だ。
鈴虫|虫の音を聴く
数年前まで、鈴虫を孵す名人のおばさんがいて、鈴虫の子供を夏のはじめに毎年わけてもらっていた。虫かごで飼育していた鈴虫たちは、ちょうど盂蘭盆会(うらぼんえ)の、母の命日あたりから大合唱をはじめる。
今はそのような交流も途絶えてしまったが、田舎の家の真向かいにある小高い丘のあたりから、あの懐かしい虫の音が聴こえてくる。夜が深々と更けだすと、リーンリーンと風情ある鈴虫の音が、延々と聴こえてくる。
あまりに静かなので、家のすぐ傍のもっと近くに来ているのではと錯覚するほど。
虫の音に耳を傾けながら、いつものように安らかな眠りに就いた。
海洋科学者の懸念|ALPS処理水は本当に安全か?
おわりに、2023年8月24日から日本政府が海洋放出に踏み切ったALPS処理水について警鐘を鳴らしている、ハワイ大学のロバート・リッチモンド教授の激白レポートを共有したいと思う。まず一般論として、海の健康は既に大きく損なわれ続けているが、海と人々の健康との間には明確で密接な関係性がある。陸で不要になった物の棄て場として海を使い続けることは出来ないし、海がこれらの継続的な汚染物質やストレス要因に耐えられるとは、とても考えられない。此度の海洋放出は、海洋科学者の懸念とは真逆の行動であると。
海洋生物の体内で生物濃縮された有機トリチウムが人間の体内に入ると、DNA損傷やRNA、シグナル伝達タンパク質などを傷つける。放射線に晒されれば晒されるほど、ガンに罹患する危険性は高まり、何十年の月日をこえて、世代をもこえて顕われてくる。どれくらいの期間、この処理水を流し続けるのかも、考慮しなければならない。
ALPS処理水の海洋放出が始まると聞いて、すぐに刺身を買いに走ったのは私だけだろうか。
私たちはいつまで、豊かな美味しい、海の幸の恩恵に、預かることができるのだろうか。
2023/01/25「汚染水はなぜ流してはならないか」小出裕章講演会実行委員会
講師:小出裕章氏 工学者 元京都大学原子炉実験所助教
身近な自然から気づいた事
立秋を過ぎ、ようやく秋の気配が立ちこめてきて、朝晩は過ごしやすくなり、ほっと一息。
酷暑の夏を耐え忍んで、みんなよく頑張った。
ALPS処理水は本当に安全か?
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